クラウディオ・アラウ

Claudio Arrau Leon【1903年2月6日~1991年6月9日】

モーツァルト:ピアノ・ソナタ第14番 他

アラウは1903年、チリの首都サンティアゴの南にあるチリャンで歯科医の父と、ピアニストである母の子として生まれた。

母のピアノを聴いて育ったアラウはピアノを習い始める3歳のときにはベートーヴェンのピアノソナタを暗譜で弾けるという神童であったと言われている。

さらに、わずか5歳でリサイタルを開き、6歳のときにサンチアゴ音楽院に入学が許可され、7歳からはチリ政府からの援助で、ドイツのシュテルン音楽院に移り、、リストの弟子であったクラウゼから学んだ。

それ以降は独学でピアノを学び、1914年のベルリンデビューからヨーロッパ中でコンサートを開いた。

新進気鋭のピアニストに与えられる数々の賞を取ったアラウは、フルトヴェングラーなどの大指揮者と共演を果たし、1925年にはシュテルン音楽院の教授に就任、さらに、1927年にはジュネーヴ国際コンクールで優勝した。

これらはすべて20代前半の出来事である。

ピアノ・リサイタル 1963年 & 1973年 - ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第7番ニ長調Op.10-3 他 (Piano Recital 1963 & 1973 - Beethoven, Brahms / Arrau) (2CD)

 

彼のテクニックは確かなものであったが、「技巧は魅せるためのものではない、音楽の内なる精神的なものだけを求める」というポリシーのもと、鮮やかなテクニックのヴィルトゥーオーゾとは無縁であった。

レパートリーはベートーヴェンやシューマンなどが有名だが、リストやショパン等も好み、幅広い演奏を残している。

□クラウディオ・アラウ 略歴

1903年 チリで生まれる
1908年 初めてコンサートを開く
1910年 ベルリンのシュテルン音楽院に留学
1927年 ジュネーヴ国際コンクール優勝
1991年 死去

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□クラウディオ・アラウ DVD紹介


アラウ & ソロモン (EMIクラシック・アーカイヴ) [DVD]
アラウによるシューマンのピアノ協奏曲、謝肉祭作品9、ベートーヴェンのソナタ32番が収められたDVD、また、ボーナストラックとして伝説のピアニスト「ソロモン」のベートーヴェンのソナタ23番「熱情」の映像が入っています。ソロモンはイギリス出身の1902年生まれのピアニストで、神童としてスタートするものの少年時代は演奏活動よりも学ぶことを優先し、演奏活動を本格的に始めてからは最高のベートーヴェン弾きと言われた。しかし、脳梗塞により小指に麻痺が残り早くに引退を余儀なくされたピアニストである。

□クラウディオ・アラウ CD紹介


ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ<悲愴>、<熱情>、<月光><悲愴>、<熱情>、<月光>
アラウによるベートーヴェンのソナタ。個人的には初めて聴いたクラシックのレコードがアラウのベートーヴェンソナタだったためお勧めしたいです。この演奏でクラシックが好きになりました。

クラウディオ・アラウ リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 [Import]
リスト弾きとしても名高いアラウのソナタロ短調、さらにベートーヴェンの「熱情」も入っています。最後の参加となった1982年のザルツブルク音楽祭でのリサイタル録音。気持ちの入った名演です。

ピアノ・リサイタル 1963年 & 1973年 - ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第7番ニ長調Op.10-3 他 (Piano Recital 1963 & 1973 - Beethoven, Brahms / Arrau) (2CD)
アラウがそれぞれ60歳、70歳と異なる時期におこなったリサイタルから収録。独墺系レパートリー、とくにベートーヴェンで名を取った巨匠だけに、ソナタは絶品。なかでも、第28番などスタジオ盤からはけっして窺い知ることのできない、イマジネーションの閃きがあります。変奏曲の達人ブラームスの傑作では、全盛期だけに闊達な表現が聴かれます。当時の南ドイツ放送局の高い技術水準に感謝したくなる、録音時期の開きを感じさせないすぐれた音質です。

ショパン:練習曲作品10&作品25
ドイツで学んだリスト直系のピアニストのアラウだけにドイツの作曲家やリストに目がいきますが、ショパンも素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

□クラウディオ・アラウ 書籍紹介


二十世紀の10大ピアニスト<br>ラフマニノフ/コルトー/シュナーベル/バックハウス/ルービンシュタイン<br>アラウ/ホロヴィッツ/ショスタコーヴィチ/リヒテル/グールド (幻冬舎新書)
ラフマニノフ/コルトー/シュナーベル/バックハウス/ルービンシュタイン
アラウ/ホロヴィッツ/ショスタコーヴィチ/リヒテル/グールド (幻冬舎新書)

10人の巨匠ピアニストたちの群像劇。CDを聴いてちょっと気になるピアニストのことを知るにはちょうどいいかもしれません。続いて聴いてみたいピアニストが出てくるかも。