スビャトスラフ・リヒテル

Sviatoslav Teofilovich Richter【1915年3月20日~1997年8月1日】

Icon: Sviatoslav Richter

リヒテルは、ピアニストとしては異色の経歴の持ち主である。

1915年にウクライナのピアノ教師の家に生まれたリヒテルだが、現代のピアニストが幼いときから英才教育を受けているのに対し、彼はなんと22歳までピアノを独学で学んだという。

15歳から22歳までオデッサ歌劇場でピアノ伴奏者として働いた。

それからようやく22歳でモスクワ音楽院に入学するも、その時には既に同校の教師であったネイガウスから「何も教えることはなかった」と言わしめすほどであった。

また、リヒテルは、ネイガウスの紹介で作曲家プロコフィエフと親交を持つようになり、1943年プロコフィエフのピアノソナタ第6番を初演し、成功を収めた。

本格的なデビューをしたのは30歳になってからで、しかもこれはソ連国内でのデビューであり、アメリカやヨーロッパといった西側諸国でのデビューは45歳になってからである。ところが、これが逆に功を奏し、西側では「鉄のカーテンの向こうに、恐ろしいほどのピアニストがいる」という伝説となったのであった。

バッハ:平均律クラヴィーア曲集全巻

彼の演奏は、驚異的な集中力で完璧な演奏を求めた。

また、その独特のタッチで、年を重ねても技巧の衰えを感じさせなかった。

しかし、彼の演奏は完成度の高さを求めると同時に即興性や主観性も強く、神経質な彼の性格にもあいまって演奏会での演奏にはムラが多く、そのレベルには格段の差があったとされている。

レパートリーはあまり広くなく、ラフマニノフやプロコフィエフなどのロシア音楽と、バッハやグリーグなどが中心であった

ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲

□スビャトスラフ・リヒテル 略歴

1915年 ウクライナで生まれる
1931年 オデッサ歌劇場でピアノ伴奏者となる
1934年 オデッサにて初リサイタルを行う
1937年 モスクワ音楽院に入学
1942年 デビュー演奏会が開かれる
1945年 全ソビエト音楽コンクール・ピアノ部門1位受賞
1950年 初の国外演奏旅行を行う
1953年 スターリンの葬式で演奏
1960年 アメリカで、西側初のリサイタルを行う
1997年 モスクワで死去

□使用ピアノメーカー

□スビャトスラフ・リヒテル DVD紹介


アート・オブ・ピアノ-20世紀の偉大なピアニストたち- [DVD]
映像で歴史的演奏を見ることができます。
スタインウェイをパデレフスキ、ホフマン、ホロヴィッツ、シフラ、ヘス、ルービンシュタイン、ギレリス、ミケランジェリ、グールドが弾いています。
また、プレイエルを弾き、授業をするコルトーやベーゼンドルファーをバックハウス、フィッシャーが弾いています。

ピアノメーカーは確認できませんでしたが、リヒテル、モイセイヴィチ、プランテも演奏を見せてくれます。

楽器を楽しむだけでなく、伝説の巨匠達を映像で見るチャンスはなかなかありませんので貴重なDVDです。

□スビャトスラフ・リヒテル CD紹介


Icon: Sviatoslav Richter
14枚組でピアノソロ、協奏曲などが入ったボックス、この値段でこのボリューム、買うしかない!!

リヒテル名演集
バッハ、ショパン、ドビュッシー、ラフマニノフ、シューベルト、ハイドンなどが入った名演集。ドビュッシーが聴けるのは他にはあまりなさそうです。

スヴャトスラフ・リヒテル名演奏集(5枚組)
ベートーヴェンとシューベルトがメインの名演集。1961~1975年のライヴ録音だそうですが、これもお買い得ですね。

The Well Tempered Clavier Das Wohltemperierte Klavier
リヒテルの平均律クラヴィーア全集です。ザルツブルクのクレスハイム宮殿で録音されたせいもあるのか、音の響きが素晴らしいです。バッハの平均律のベストです。他のCDはこれを聴いてから試してみてください。リヒテルといえばまずは平均律!!

□スビャトスラフ・リヒテル 書籍紹介


二十世紀の10大ピアニスト<br>ラフマニノフ/コルトー/シュナーベル/バックハウス/ルービンシュタイン<br>アラウ/ホロヴィッツ/ショスタコーヴィチ/リヒテル/グールド (幻冬舎新書)
ラフマニノフ/コルトー/シュナーベル/バックハウス/ルービンシュタイン
アラウ/ホロヴィッツ/ショスタコーヴィチ/リヒテル/グールド (幻冬舎新書)

10人の巨匠ピアニストたちの群像劇。CDを聴いてちょっと気になるピアニストのことを知るにはちょうどいいかもしれません。続いて聴いてみたいピアニストが出てくるかも。