ペトロフ(Petrof)

ペトロフは多くの博覧会で賞を取った以上に政治的変動の中で生き残ったチェコの最もよく知られた企業であり、ピアノメーカーである。

◆ペトロフの歴史

Petrof_18951839年にチェコのフラーツ・クラーロベー(Hradec Kralove)に生まれたアントニン=ペトロフは大工の修行をするため19歳のときにウィーンへと向かった。

彼は当時著名なピアノ職人だったヨハン=ヘイツマンのもとで様々なウイーン式のピアノの製造を学ぶ。

そして、1864年、26歳のときに彼の故郷に戻り自分の工房を持った。

最初に製造したピアノもウィーン式アクションを使用したピアノであった。

熱心に旅行をした彼はヨーロッパの最新の技術や進歩を彼のピアノに組み込み、少なくとも1875年までに鋳鉄のフレームをピアノに組み込んでいる。

さらに1880年からはアップライトピアノの製造も開始した。

その後アントニンの3人の息子と3人の孫が2度の世界大戦と世界恐慌を乗り切った。しかし、時代は冷戦へと突入。社会主義の流れから第2次世界大戦後、ペトロフはホフマン、レスラーなどと統合し、1948年国営企業となってしまう。ちなみにこの時期のものは品質的に不評である。

その後はソ連崩壊後の1991年から民営化し、ベヒシュタインと共同でホフマンブランドを販売するなどしながら、2001年完全に民営化した。

ソ連の崩壊後は人件費の安さなどを背景に品質の高さなどから好評である。

◆ペトロフとピアニスト

クラッシックの世界ではミケランジェリリヒテル、ケンプ、ジャズの世界でもオスカー=ピーターソンデューク=エリントンらに愛用された。

以下の動画はPetrofピアノで演奏されています。

◆ペトロフで録音されたCD

柴野さつきフランス留学中サティの全曲録音で有名なバルビエに師事し、帰国後はエラールやプレイエルなどで録音するなど実験的な録音も行っているピアニストです。このCDではペトロフを使用していいます。ペトロフで録音はとても珍しい録音です。
アルバム・リーフ
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